決定版 日中戦争 (新潮新書)
波多野 澄雄 / 本
無料ダウンロード決定版 日中戦争 (新潮新書) pdf - 波多野 澄雄による決定版 日中戦争 (新潮新書)は新潮社 (2018/11/15)によって公開されました。 これには179ページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、14人の読者から4.6の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
決定版 日中戦争 (新潮新書) の詳細
この本を見つけたり読んだりすることにした場合は、決定版 日中戦争 (新潮新書)の詳細を以下に示しますので、参考にしてください。
タイトル : 決定版 日中戦争 (新潮新書)
作者 : 波多野 澄雄
ISBN-104106107880
発売日2018/11/15
カテゴリー本
ファイル名 : 決定版-日中戦争-新潮新書.pdf
ファイルサイズ28.35 (現在のサーバー速度は28.69 Mbpsです
無料ダウンロード決定版 日中戦争 (新潮新書) pdf - 内容紹介 日中戦争は近代日本の対外戦争の中で最も長く、全体の犠牲者の数は日米戦争を凌駕する。なぜ、開戦当初は誰も長期化するとは予想せず、「なんとなく」始まった戦争が、結果的に「ずるずると」日本を泥沼に引き込んでしまったのか。輪郭のはっきりしない「あの戦争」の全体像に、政治、外交、軍事、財政などさまざまな面から多角的に迫る。現代最高の歴史家たちが最新の知見に基づいて記す、日中戦争研究の決定版。 執筆分担 戸部良一 第一章、第二章 庄司潤一郎 第三章、第五章 川島真 第四章、第六章、第九章 松本崇 第七章 波多野澄雄 第八章、第一〇章 はじめに 日中歴史共同研究から一〇年 第一部 戦争の発起と展開 第一章 日中戦争への道程 張作霖爆殺/石原莞爾の構想/満洲事変の拡大/独立国家案/犬養首相の和平工作/犬養構想の挫折/リットン報告書/不抵抗方針/連盟脱退/日中関係安定化の模索 第二章 日中戦争の発端 梅津・何応欽協定/華北分離工作/衝突事件の頻発/綏遠事件と西安事件/対中政策の再検討/盧溝橋事件とその後のエスカレーション/和平の試み/船津工作/第二次上海事変 第三章 上海戦と南京事件 日中戦争勃発前の陸海軍の構想・計画/一方、国民政府も「受けて立つマインド」に/海軍は不拡大方針ながらも全面戦争に備える/空軍に自信を持った蒋介石の対応/陸軍も不拡大方針を放棄/海軍航空部隊による爆撃/蒋介石の上海への固執/進撃する陸軍、追認する指導部/南京陥落/南京事件/日中双方の過信と誤り 第四章 南京/重慶国民政府の抗日戦争 国民政府という呼び方/国民政府、抗戦開始/蒋介石も認識していた農村の重要性/国民参政会と共産党/武漢陥落と重慶への移動/さまざまな和平工作/国防最高委員会の設置と総力戦/国民政府の四川省依存と重慶空襲/日本の仏印進駐と宣伝戦/中国共産党の抗日根拠地/太平洋戦争の勃発と日中戦争 第二部 戦争の広がり 第五章 第二次上海事変と国際メディア 当初は日本にも好意的だった国際世論/圧倒的な効果をあげた「悲惨な写真」/アイコン化した蒋介石夫妻/内閣情報部、「写真報道事業」に着手するも……/米国世論は中国支持が圧倒的/宣伝巧者の中国/日本が宣伝戦に失敗した要因/活かされなかった近衛の提言 第六章 「傀儡」政権とは何か──汪精衛政権を中心に 中国では「偽政権」と呼ばれる「傀儡政権」/対日協力者は中国では「裏切り者」とされる/映画「萬世流芳」の世界/満洲国建国の論理/「傀儡」性をめぐって/満洲国に関わる中国人/華北の自立性と南京国民政府/冀東防共自治政府と冀察政務委員会/三つの対日協力政権/汪精衛の「脱出」/汪精衛政権の成立/汪精衛政権の宣戦布告/華僑問題/「傀儡」政権の存在意義 第七章 経済財政面から見た日中戦争 金解禁不況と満州事変/高橋財政の時代/国内経済を犠牲にしての満州の発展/東京ラプソディー/失われた軍への抑制機能/経済的な敗戦/予算・金融統制の有名無実化/対英米協調路線の破綻/誤った情勢判断と対英米開戦 第三部 戦争の収拾 第八章 日中戦争と日米交渉―事変の「解決」とは? 「国際的解決」か「局地的解決」か/内向化していく東亜新秩序構想/「局地解決」構想の後退/「日米諒解案」と日中和平条件/アメリカの回答と頂上会談構想/日支和平基礎条件/ハル覚書の衝撃/「甲案」「乙案」と日中和平問題/ハル・ノートの「国際的解決」構想と日本/仮に「日中直接交渉」が実現していたら…… 第九章 カイロ宣言と戦後構想 戦後国際秩序の形成/蒋介石の「算盤」/カイロ会談/カイロ宣言の内容/カイロ宣言の「重要性」/カイロ宣言と歴史研究 第一〇章 終戦と日中戦争の収拾 「負けた気がしない」敗戦/歴史のif―ポツダム宣言の受諾を拒否し、戦争を継続していたら/分離された日米戦争と日中戦争/武装解除をめぐる駆け引き―支那派遣軍・国民党軍・中共軍/国民政府軍と日本軍の接近/中ソ友好同盟条約と中共の方針転換/復員・引揚げ―送還計画の迷走/居留民の「現地定住」方針と挫折/「留用」とその波紋/山西の日本軍/「以徳報怨」の波紋 日中戦争関連年表 参考文献
内容(「BOOK」データベースより)
カテゴリー: 本
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前史ともいえる張作霖爆殺事件や満州事変に始まり、終戦後の引き揚げや残留(「留用」)の状況に至るまで日中戦争の経緯を示すと共に、「傀儡」と呼ばれた政権の性格、経済や国際政治の視点など、様々な角度から日中戦争とは何だったのかについて概説した本。このテーマにありがちな悲惨さ、残虐性を強調することもなく史実に基づいた客観的な記述には読んでいて好感が持てた。ただ、上海戦や南京事件など主要なテーマに集中するのはやむを得ないとしても、1940年以降の戦争そのものについての記述がほとんどなく(巻末の関連年表にもない)、「決定版」と銘打っている割には少し物足りない印象を受けた。第九章「カイロ宣言と戦後構想」で日中戦争の帰結(中国側からの戦勝、日本の敗戦)について中国がカイロ宣言とポツダム宣言を基礎に理解しているのに対し、日本はポツダム宣言とサンフランシスコ講和条約に依拠して理解しており、このことが領土問題や歴史認識問題を巡る両国間の論理立ての根源的矛盾を生んでいるとの指摘など、第五章以降の色々な視点からの解説には興味深いものが多かった。その中でも第五章のメディアや宣伝をテーマにした解説は特に面白かった。蔣介石の国民党の時代から中国は対外宣伝活動を重視し宣伝要綱なども作成して積極的に宣伝活動を行い、また蔣介石夫人の宋美齢が対外宣伝のシンボルとしての役割を果たすことで米国世論は圧倒的に中国支持に傾いていったという事実がある。一方日本は宣伝活動に消極的であり、その事実や理由についての指摘が当時から色々とあったが結局その姿勢は変わらなかったとのこと。従軍慰安婦問題や南京事件の犠牲者数などに対する韓国や中国の組織的かつ継続的な宣伝、啓蒙活動により日本の主張が国際的に中々受け入れられない現状をみると、80年も前から宣伝に対する認識、姿勢はほとんど変わっていないと言わざるを得ない。歴史から学ぶ、ということの重要性を改めて認識させられる話であろう。
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